ピンホールに光を通すと、反対側の壁に外の光景が映し出されるというカメラの原理は、紀元前に発見されていたといわれていいます。東洋の中国では墨子が紀元前5世紀に、西洋ギリシャではアリストテレスがそれぞれこの原理に気づきました。そして、この原理をもとに作られたのが、カメラの原型カメラ・オブスクラになります。これは現在のように写真を撮ることはできず、外の光景を壁に映しだすだけのもので、大きさも人が入れるくらい大きいのが特徴です。
カメラ・オブスクラが劇的に進化したのが16世紀です。ピンホールの代わりにレンズが使われると、映し出される画像はより鮮明なものになりました。大きさも徐々に小さくなり、映し出された画像を画家が描き写すという方法で画像が残されるようになったのです。
19世紀にフランスの科学者ジョセフ・ニセフォール・ニエプスが「ヘリオグラフィ」を発明し、カメラ・オブスクラの画像を残すことに成功しました。ヘリオグラフィは、写真の撮影に時間がかかるため、その後数十分で撮影可能な銀板写真が発明されました。同じ頃、イギリスでは1~2分で撮影可能なだけでなく、写真の焼き増しが可能なカメラが発明されました。その語も感光材料の研究がすすめられ、19世紀後半にはセルロイド製のフィルムが誕生し、一般庶民にも広く利用されるようになったのです。
フィルム式が普及するなか、1928年にドイツで二眼カメラが誕生し、その後1950年には一眼レフが誕生しました。二眼レフ、一眼レフカメラは機械式と呼ばれ、オートフォーカスが可能な電子式が主流になった現在も、愛好家からは支持され続けています。
1988年には、フィルムを使用しないデジタルカメラが誕生しました。これまでの、フィルムに露光して画像を映しこむ方式に対して、画像センサーで記憶して映しこむ方法で撮影します。この方式は撮った画像がその場で確認できて、現像せずに削除することも可能なので、より気軽に写真撮影を楽しむことができるようになりました。現在はこのデジカメが主流で、多彩な機能を搭載した商品が開発され続けています。
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